幸せにしてくれる人 作:ひよ
アラフォーで専業主婦の私は、DVをしてくる夫に怯えながら暮らしていました。
働かなくていい、と結婚前に言われたので言われるがままに仕事を辞めたのが運の尽きでした。
ですが仕事さえやめていなければ、と後悔してもどうにもなりません。
子どもはおらず、夫の暴力から逃れるにはどうしたらいいか毎日考えていました。
このまま人生を終えるのは嫌だけど改善策もない。
ですがある人との出会いで、私の人生は一変します。
夫が出かけて家を開けていた日曜日のことです。
インターホンが鳴り、ドアを開けると夫の後輩である遼太郎さんが立っていました。
夫がいないのに、どうして家に用があるのかしら。
私は疑問に思いましたが夫と関係のある方なので失礼があってはいけません。
もし失礼があったら、あとで夫になんて言われるか分かりません。
私は遼太郎さんをリビングにお通しして、お茶を用意しました。
唐突な来訪を詫びたあと、遼太郎さんは衝撃的な言葉を口にしました。
「突然ですが、うちの妻である夏菜子と、あなたの夫である洋一さんは体の関係があります。つまり、浮気しています」
最初は信じられない、という気持ちでした。
ですが遼太郎さんは証拠のメッセージを見せてくれて、夫の浮気は事実だと認めざるを得ませんでした。
「お辛いでしょうが、証拠が何個かあるのでほとんどクロです」
「そう、ですよね……」
私はショックを受けて俯いていました。
「実は……」
私は彼に、夫から日常的に暴力を受けていることを相談しました。
遼太郎さんは何も言わずに聞いてくれて、私は心が軽くなっていくのを感じました。
遼太郎さんが口を開きました。
「大変でしたね……洋一さんのことは許せません。もちろん、妻のこともです。美香さん、僕と協力して証拠をもっと集めて奴らに復讐しましょう」
「ええ、出来ることならなんでもします」
そうして浮気の証拠を集める日々が始まりました。
遼太郎さんはとても誠実な方で、夫とは正反対のタイプでした。
冷静な性格に加えてたまに面白いところもあって、私はあっという間に彼に魅了されてしまいました。
私たちは二人で行動することが多くなり、会うたびにお互いを意識するようになりました。
最初はただ復讐のためだけに協力していたはずが、次第に違う感情が芽生えていったのです。
事が済んだら、夫とは離婚するつもりです。
もう面倒ごとは結構なので、再婚は考えていませんでした。
でも、その後の人生に遼太郎さんが隣に居てくれたら、と思うことが増えてきました。
彼なら、こんな私でも幸せにしてくれるかもしれない。
それに、私が傷心の彼を癒してあげられるかも。
遼太郎さんが寂しげに私に笑いかける度に、その思いは強くなっていきました。
彼も口には出さないものの、私を意識しているような言動を見せています。
「美香さんみたいな人と結婚していたら幸せだったかもな」
「こんなに素敵な人に暴力を振るう洋一さんのことが信じられない」
そんな言葉をかけられる度に私は心が暖かくなっていきました。
彼の心の傷を癒すことが、私の生きる意味になれたら……
そんな日々を過ごしているうちに、浮気の証拠が着々と集まり私たちは復讐を実行しました。
まず遼太郎さんの自宅に向かい、菜々子さんを問い詰めました。
最初は涙を見せたりしていましたが、涙が通じないと理解した瞬間に彼女は開き直った態度になりました。
遼太郎さんと私は呆れ果て、遼太郎さんはその場で離婚届を出して準備を始めました。
菜々子さんも遼太郎さんと共にこれから生活するつもりは無いようでした。
彼女があっさりと記入し終えたのを見届けると、私は遼太郎さんにお願いをしました。
「夫と二人きりになるのは怖いです。離婚の準備を手伝ってくれませんか?」
「もちろんいいですよ。お世話になりましたし、あなたをあんな人と二人きりにはさせたくない」
私はその言葉に、ずっと感じていなかった心の底からのトキメキを感じて顔が熱くなりました。
それから私たちは私の家で夫と一緒に、離婚の準備を進めました。
夫はしばらくゴネて大変でしたが、遼太郎さんが落ち着かせてくれて、何とか離婚届にサインしてくれました。
夫は私に恨み言をいくつか吐きましたが、遼太郎さんがいるのでもう怖くありません。
職場には言いふらさないでくれよ、と懇願する夫を鼻で笑いながら私たちは自宅を後にしました。
慰謝料関係、私の職場探し、親族への説明……その他考えることは山ほどありますが、ひとまず落ち着きを取り戻しました。
そして、遼太郎さんが暫く彼の家に泊めてくれることになりました。
私たちはお祝いとして、豪華な夕食をとることにしました。
「本当に大変でしたね。あなたがいなければやり遂げられませんでした」
「いえいえ……私がいなくても、遼太郎さんならきっと大丈夫でしたよ」
私がそういうと、遼太郎さんは私の肩を掴み、しっかりと私を見つめながら言いました。
「そんなことありません!あなたのために、と考えると力が湧いてきて頑張れたんです。僕の心の支えになってくれたのは間違いなくあなたなんです」
「遼太郎さん……」
私たちは見つめ合い、抱きしめ合いました。
私の人生で、こんなにも私を想ってくれる人は初めてです。
「遼太郎さん……好きです」
「僕もです」
そっと唇を重ねると、彼の薄い唇の感覚が伝わってきて私はたまらなく愛おしくなりました。
私たちは深く口付けを交わすと、服を脱がせ合いました。
「美香さん……綺麗です……」
「遼太郎さんも……素敵」
彼は私をソファに優しく押し倒して、上から見つめてきました。
私は彼の凛々しい表情に興奮を覚えながら、彼に全てを委ねます。
彼の指が私の体を優しく愛撫するたびに、甘い刺激に腰が動いてしまいます。
「ん……気持ちいい……」
夫とは違って、私を大切にしてくれているのが伝わってきます。
夫はいつも自分本位で、こんなに大切に扱ってくれませんでした。
私の喜びが伝わったのか、彼は段々と動きが大胆になってきました。
「あっ……んっ……!」
私は恥ずかしくて声を抑えますが、彼の動きは激しくなっていきます。
そして、ついにその時がやってきました。
「……美香さん」
彼が私の上に覆い被さり、ゆっくりと挿入してきます。
「あ……ああっ……!」
夫のものよりも一回り大きなそれは、私をすぐに快楽へと導いてくれました。
「遼太郎さん……もっとぉ……」
私が懇願すると、彼は動き始めました。
奥を激しく突かれる度に凄まじい快楽が走り、私は声が抑えられません。
「んああっ…!気持ちいいっ!!」
彼のうごきはさらに激しくなっていき、私はもう達してしまいそうです。
彼も気持ちよさそうな表情をしてくれています。
「美香さん……愛してます!」
彼の愛の囁きに、私は絶頂へと導かれていきます。
「遼太郎さん、私も…!あああっ!!」
その瞬間、彼のものが私の中で脈打ちました。
「美香さん……」
彼は私の頭を撫でながら、優しく口付けをしてくれました。
私はその幸せな気持ちに浸りながら、ゆっくりと目を閉じていきました。
後日、私たちは結婚式を挙げることになりました。
出会いは詳しく言えませんでしたが、元夫の浮気相手の旦那と証拠集めから出会いました、なんて言ったら皆さん驚くでしょうね。
幸せにしてくれる人が見つかって、私は今が人生で一番幸せです。
遼太郎さんには感謝してもしきれません。
彼のために、私は全てを捧げるつもりです。
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